大企業の複業〜多角経営〜

  1. 多角経営とは?
  2. 大企業は多角経営ばかり
  3. 究極の多角経営⁉︎〜トヨヤ自動車〜
  4. 美容室も多角経営時代へ
  5. 成長と安定、そしてリスクオフ

多角経営とは?

多角経営とは企業が複数の業種を経営することで、企業成長・経営安定・危険分散などを目的とする経営手法の1つです。

多角化には、集中型多角化、水平型多角化、垂直型多角化などがあり、事業の関係性、人材や資源を自社内で有効に使う手法がよく用いられます。

また一事業が数千万規模になると企業として独立採算制にし、持株会社などでグループ化することもあります。

大企業は多角経営ばかり

・三菱グループ
元々は財閥系の会社で幕末〜明治初期に岩崎弥太郎によって海運と商事を中心に事業を展開させたのが始まり。
こちらの三菱グループホームページを見ていただくと分かるが検索や索引があるくらい多種多様な会社に分かれている。
三菱と名前の付かないキリンビバレッジ、明治安田生命保険やローソンなども三菱グループになっている。

・楽天グループ
元々はECモールを主体としたインターネット事業として始まったが2000年にジャスダックに上場以降、積極的なM&Aにより事業を拡大!
こちらを見ていただくと分かりやすいが、現在はインターネットサービス、金融サービス、その他サービスと3つに分けて事業展開をしている。更にその他サービスに含まれる通信事業など注目されている。
M&Aにより急速に事業拡大しているのでブランド統一するために『楽天』を関するサービス名になっているのも特徴。

・アップル
iPhoneやMacでお馴染みのアップルは元々はコンピューターのハードウエア製造会社ですが、コンピューター製造技術を活かしiPodで音楽再生機器、コンピューターのプログラミングを活かしインターネットのソフトウエアサービス(アプリやiTunes)、更にはApple Payで金融サービスへとコンピューター製造から時代の流れに合わせたサービスを拡大している。
革新的なハードウエアを自ら世界に提供することで新たなサービスを産んでいるのも特徴の1つ。

究極の多角経営⁉︎〜トヨヤ自動車〜

bernardsie / Pixabay

TOYOTAは日本を代表する自動車メーカーですが、自動車製造の工程や部品製造や調達を細分化しグループや関連企業(トヨタが筆頭株主)一台の自動車を作るのに複数社が関わるようにしている。

社員は労働力の対価に給与を受け取るが、マイカーを購入するときはもちろんトヨタ車を買うのは勿論、家を購入するときはトヨタホームから、購入の融資を受ける場合はトヨタファイナンスから、子供の教育には学校法人トヨタ学園やトヨタ工業学園へ、更に卒業後の進路としてトヨタ自動車とお金の流れが

トヨタ → 社員 → トヨタ → 社員 → トヨタ

円を描くように回すことで外部への資金流失が起こり難いシステムになっているだけでなく、親から子へ 子から孫へ と人材も繋がりトヨタへ愛着を抱くような仕組み作りをしている。
このことで熱烈なトヨタユーザーの確保だけでなく、将来に渡り人材確保(しかも入社時に既に愛社精神を抱いている)にも繋がっている

美容室も多角経営時代へ

長らく技術売上を主体とした経営をしてきた美容室経営だが近年は商品売上をもう一つの柱とする経営をするサロンも増えてきた。
自社でOEM商品を積極的に販売し利益率を上げるビジネスモデルなども確立しつつある。

他にも飲食店や保育園などの異業種を経営し女性客の送客や囲い込みをしたり、youtubeやSNSなどで広告収入を得つつブランディングや集客に繋げるモデルなども見られる。

他業種もこの動きに反応するようにビール会社が飲食店のノウハウを飲食店経営未経験のオーナーへ提供する代わりに自社のビールを仕入れる契約をしたり、コンテスト受賞者よりSNSのフォロワーが多いインフルエンサーに商品開発や宣伝を委託するように時代も変わってきている。

成長と安定、そしてリスクオフ

meineresterampe / Pixabay

多角化の目的は『成長と安定、そしてリスクオフ』です!

美容業界は長らく女性の美への欲求はどんな時でもなくならないと戦時下や災害時でも食と同じくらいなくならないものと考えられて来ましたが、目まぐるしく変わる時代の変化と共に技術依存では乗り越えられなくなって来ています。

例に挙げた大企業も様々な時代の流れを生き抜いていますがグルーブ企業全てがいつでも好調だった訳では無く、その時代の変化の中でも、成長したりリスクオフした結果です。

理美容業界もオーバーストアや労働環境問題、今後予想される人口減少にARやVRの技術革新などで益々厳しい状況になるかもしれません。
その時に成長と安定、リスクオフが出来る企業になるために早めに多角化を検討してみてはいかがでしょうか?

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