本業延長線上でのセミナー講師業を提供 あなたの求める美容師像はここにある!①

将来の時代適合型美容学校運営を見据えて
美容師の情熱に添える環境を整え
あえての属人化と支柱となる3つの理念 -AKAMEE-①

《複業美容師》今回は『AKAMEE』の事業展開について代表の今野さんにお伺いします。
よろしくお願いします。
早速ですがサロンワーク以外の活動ではどんなことをされているんですか?

[今野] 一番主なのが【セミナー活動】海外の美容師さん向けの技術セミナーがメインです。中国(北京、上海)主に台湾あと日本でも少し。

中国の美容師さん達は日本のカリスマブーム時の勢いがあってすごいって聞くんですけど実際いかがですか?

中国でのセミナー講師歴は10年位になるんですが、かなり上手になっていますね。
元々中国の美容師さんはヴィダルサスーンメインなのでカットは超絶上手いんです。みなさんベーシックなカットはすごく上手い反面あんまり得意じゃなのが似合わせとか毛量調整とかの部分。セミナーでは日本の美容師さんが割と得意な雰囲気作りや似合わせの部分をメインでやることが多いです。

僕の個人的感想だとカリスマブームってそれまでは例えば《聖子ちゃんカット》だったら「似合わせ」度外視で“コレ!”ってスポッと当てはめるイメージがあった。
そこから「似合わせ」を取り入れたからこそあれだけ爆発的ブームになったと思ってるんですが今の中国がそれになりつつあるってことでしょうか?

どうでしょう。今は日本でも流行のヘアスタイル何?って訊かれたらパッと答えられないじゃないですか。
ちょっとずつトレンドの変化はあるけれどどっちかと言うと美容師さんの好みがお客様のデザインの軸になるところがある。例えばコンサバの方にウルフのマッシュとか提案しにくかったりしますよね。日本風の髪型、韓流の感じなども人気ありますし好みの多様化は中国も同じです。

韓流アイドルのマーケティングは市場が最初から世界展開で上手いですよね。
中国セミナーでの美容師の男女の割合は?

男性:女性=9:1です。
中国って文化的に女性が髪の毛を扱うことが歴史的にあんまり認められてなくって、基本美容師さんって男性。なので極端に女性の美容師さんは少ないんです。

そうなんですね。年齢的にはどうですか?

年齢はすごく若くて基本20代
高校卒業後18〜、高校行かない子とかも〈若いうちから入る〉→〈大体20代後半でキャリアのピーク〉→〈幹部になり経営面側にまわりハサミを置く〉

 
日本の美容業界は飽和状態オーバーストアありありじゃないですか。中国のサロンはまだまだ需要多いんでしょうか?

結構オーバーストアです。けどやっぱり人口が多いので。
あとはスピード感がすごい。1年前に作ったお店が1年で30店舗、2年で100店舗とかに。フランチャイズのやり方が上手かな。

どのようにコンサルの方や海外セミナーに繋がっていけるんですか?最初のとっかかりはどういうところから?

僕の場合、最初はACQUAにいた頃からでその繋がり延長で。
いつも依頼受ける中国のオーガナイザーの方はもぅ15年位日本に来てて、日本の美容室の仕組みを色々良く知っているんです。その方は中国で美容室向けの教育やコンサルをメインでやっていて教育の外注を割と一手に引き受けているので、〔日本人を中国に呼んでのセミナー〕や〔研修旅行として日本に来て2日間研修+買い物・富士山〕などを請け負っている。

中国は美容学校がないので教育を委託するんですよ。そういう委託の学校があって教育は基本外注っぽい感じです。

国で定められた学校がなくて、でも教育系サロン的なところがある?
資格はどのように?

サロンの何人かが営業休んでセミナー受講する感じです。
中国は美容師資格がいらないので誰でもなれますね。でも資格あるのが日本とカナダとドイツもう1カ国位なので。資格ある方が世界的に珍しい方なんです。

資格必要な国って少ないんですね。セミナーの回数や講習時間、規模、料金など教えてください。

基本的に日本では1回なんですけど、向こうの時は3回コースで。
時間は10時〜17時・休憩1間。参加者50人/ 回位が多いかな。
現地でのセミナー料金は知らないんですけどギャラはサロンに立つ僕の1日の売上平均の倍(⁉️)位を毎日もらう感じです。

講習時間しっかりで本当に学校みたいだし収入としては結構稼げるんですね。
『AKAMEE』としてのセミナー受託と捉えているんですけど講師として行くのは?

スタッフと役割分担決めて。日本でやる時は都度オーガナイザーからの内容要望に合わせて僕がスタッフに振って一緒にやります。こういう内容でって伝えて本人がセミナーまでに仕上げる形です。

AKAMEEさんは雇用形態が色々ありますが社員の方に振るんですか?

いえ、関係なく業務委託の人にも。セミナー内容によって合う人に振り分けます。

その収益は?折半?

売上げとします。セミナーやるまでにモデルさん準備したりもあるので都度今回は◯:◯で的な比率で。一応サロンワークするより多くもらえるようにしています。

スタッフ側もサロンワーク以外でも稼げる機会があるのいいですね。
しかも講習行くことで刺激にもなって自分のブランディングにも役立ちますもんね。

今野さんは経営者としてサロン経営、そしてご自身もサロンワークもしていますよね。その中でなぜ多角化、複業的なセミナーをやっていくようになったんでしょうか?

サロンを出す理由にも繋がるんですが、前の職場は超有名サロンでカリスマ美容師社長とかTVでみていた人が実際に働いていてすごい刺激的な場所でした。
けれど30超えて自分の将来を見つめ直した時にやっぱり経済的な余裕がすごい少なかった。憧れた美容師になって憧れた場所で働いてるのになんでこんなに生活苦しいんだろう?ってちょっと悲しくなるものがあったんです。
あと元々2,30人/日やるってスタンス→忙殺され1日を振り返った時にお客さんの顔を覚えていない、お客様に喜んでもらう仕事なのにきちんとお客様と向き合えてないところにずっと違和感があった。
「自分はお客様1人1人に向き合いたいタイプなんだ」と途中で気づき交渉したんですが会社としては無理との回答で退職して自分でやることにしました。
ただ結果としてはNOの回答でしたが、本当に色々多くのことを学び&吸収でき、自分の美容師としての方向性を考えられた環境であった前の職場には今も感謝していますね。

独立は最初渋谷で小さなお店を半年マンツーマンで。その時にはもう今のお店の構想があった。そして(言い方悪いですけど)「美容師儲かる」「1人で全部やるのはキツい」あと『教育』(セミナーの仕事も1人で受けていたので)-『美容学校を創りたい』-と。

この3つが一緒になって今のサロン【AKAMEE】を開きました。

なので、《待遇も良く》《時間外勤務も無く》して、セミナーの仕事をスタッフみんなに振っていって《美容学校を開いた時に空き時間を講師としての職》で使えるように。
元々アシスタントに教えるって行為はみんな経験していたと思うけど、改めて「対価を貰って人に伝える」となると「教えること」にかなり真摯に向き合う。その経験をみんなにして欲しくてやる時はいろんなスタッフに振って一緒にやるようにしています。

そして勤務体系も正社員(フルタイム、フレックス)、委託スタッフと選択の幅を広げています

AKAMEEさんは特徴的なのが還元率80%でしたっけ?かなり高いですよね。それで成り立つ秘訣はどこにあるんですか?

そうです。税抜き80%で税込み計算だと75%
美容師が働いて売上げた分をなるべく還元したいっていうのがあります。それでギリギリを計算したらその数字になりました。

アメリカはフリーランス美容師が多い代表的だけど中国も日本よりフリーランス化早かったし世界中でそうなってるんだろうなって。今後もフリーランスはすごい増えてくるんですよね。
うちでは『チーム』をすごい重要視してて、《補いあう・助けあう》

『エンパワーメント』←個だと可能性って広がり辛いけど集団でチームになることによって可能性も広げることができるし、助けあえるのがすごい重要だと思っています。
フリーランスで一生美容師やっていくのって想像しにくい部分あるし不安もあると思うんですけど<助けあう>→自分だけじゃないところで頑張れたり<助けてもらう>→お互いに足りないところを補完しあえるのフリーランス美容師の不安、課題に対する1つの解答をうちで作ろうと。

僕も実際フリーランスて言ってますけど、なんか1人は1人なんですよね。
でも1+1=2じゃなくて掛け算になっていくので集団の方が絶対強い。
今野さん風の方法で店の取り分は最低限でいい、美容師さんもそれなりに貰えて、その先にいくと<お互いに独立はしてても繋がって何かやれるような同じ方向を向いてる意識がある>ところは強いですね。逆にないとダメなところになっていくと思うんです。

1人で生きてくのって難しいじゃないですか。
例えばうちの女性スタイリストで週休3日位・大体11時〜17時勤務で50位稼ぐんです。基本マンツーなんでですが「お客様のニーズが第一」で、被ったとしてもお客様が別にお客様いてもOKで希望があればうちでは『手伝うシステム』があります。みんなで空き時間を活用してそのスタッフを手伝う。そして手伝ってもらったスタッフはチップを渡す。

《チップ制》は僕の場合は1つの施術に対して1000円/30分払う。その人によって値段は違うんですけど、双方の納得のいく金額で設定します。

それは現金で?その場で?

短い時間でも収益は伸ばせるようにしたい。
マンツーの弊害1人の人数が限られる部分、でもお客様全てがマンツーでして欲しいって訳でもない。施術者側がマンツーでやりたい気持ちはあるけど、お客様がちょっと待たされても、違う人が手伝ってもこの日この時間にどうしてもやってもらいたい場合はお客様のニーズが第一なのでそこに対してはみんなで手伝うスタンスでやっています。
なので週休3日で1日5,6時間勤務でも月50万位稼げるような収益上げられるようにお店ではバックアップをしています。スタッフも空いてる時間がお金にもなりますし。

チップ制面白いですね。

やっぱりチームじゃないと生きていけないっていうのがあるんですよね。
フリーとか新規、フリーのお客様入れるのも誰かが呼んできてるから入れるとか、「誰かの頑張りで今の自分がある。」自分1人の力でお客様やれてるとは多分みんな考えてない。
スタッフみんなに『共存共栄していく』ことが浸透しています。

理念の具現化を追求
なるほど共存共栄は生きていく上での基本部分でもありますよね。
ちなみにもっと仲間を増やす予定ですか?

奮って募集中です!

組織作る時って「属人化(その人じゃないと出来ない)」しない方がいい・誰が抜けてもいいようにシステム化した方がいいって経営の本にも書いてあるんですけど、基本美容師の仕事って属人化しないとムリだなと。
基本的にお客様って美容師についているので、だったら『属人化に全振りしよう』と思って。

今度まつエクも始めるんですけど、それもまつエクしたいってアイリストがいたからじゃあ一緒にやろうよって。結構やりたいって情熱ある人にみんな引っ張られますよね。
うちにもインスタ集客に強かったり店販に力を入れたいスタッフ、ハーブの勉強してるスタッフなど「個」としての色は様々なんですけど、その人たちができる環境を整えるのが僕の仕事だと思っています。

AKAMEEの理念が3つあるんです。《美容師の可能性を広げる》《美容師の豊かさを追求する》《ゲストへの最高の技術とサービスを追求する》

美容師の可能性を広げ「やりたい」って声に対して環境用意するってことは『属人化』になっていく。

スタッフから「やりたい」声って経営者としてめちゃめちゃありがたいですよね。こっちから投げないのにやる気になって環境を提供したら自主的に動いてくれる。
でもその環境をちゃんと作ってあげられる経営者って意外と少なかったりしますよね。それをちゃんと出来るところがすごいしそういうところが伸びるんですよね。

ーインタビュー後編・美容学校ビジョン②へ続くー

 


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